*愉快なお客さん

いつの時代も誰もが訪れる理美容室、色々な方がおられます。でも皆さん大切なお客さんです。そんな方々の面白いお話、つらいお話等を書き綴りさせていただきました。

第4話 それって反対では?

少し年配の女性のお客様。頭頂部の部分カツラをご注文なさいました。商品が来てお渡しし、つけ方もご説明してとても気に入られて帰られました。

後日来店なされたのでカツラの調子を拝見いたしますと、何となく私のお世話したカツラではないようなのです。
それで「又購入なさったのですか?」とお尋ねいたしますと、「いいえ、こちらで購入したものですよ」とおっしゃいました。

不思議に思って取り外して見ますとなんと前後が逆なのです。
でもおかしいはずのカツラがとてもよく似合っておられるのです。
上品な方のお顔にふんわりとそのかたのカツラは収まっていました。

でも一応前後が逆であることをお伝えいたしましたが、私は正直言って始めの方もいいかなと思いました。
その方はニコニコと笑顔をみせられて、「おかしいと思ったのよ」とおっしゃいました
それで私は思わず「お客様の勝ちです」と言ってしまいました。


第3話 バレーボール

ある店で女性のスタッフがお客様の頭をシャンプーする時に、座ったままシャンプーを頭にかけてマッサージをしていました。
昔のお店では初めに椅子に座って泡立ててからシャンプー台へご案内したのです。

一生懸命泡立てていたので、お客様の頭ばかりを見ていたそうです。さっきまでお話をなさっていたお客様が急に話をなさらくなったのです。
それで前の鏡を見ますと、なんとお客様のお首から上が全部泡になっていたのです!
わずかにお口の下唇から下が見えていて、お顔がバレーボールになっていたのです。

おとなしい方で何もおっしゃらずに我慢しておられたそうで、あわててお顔をお拭きしますと「顔も洗ってくれたのね」と悠然と答えられたそうです。
ごりっぱ!


第2話  料金を頂けなかった話

かなり前の話ですが、おる男性の話です。カットが終わった時お客さんが「今お金を取ってくるから内線の○○番の○○だからね」とおっしゃって出て行かれました。
ところがいくら待ってもお戻りにならないので、内線番号の一覧を見ましたらそんな部署は無いのです。その内来ていただけるだろうと思い仕事をつづけましたが、とうとうその方を見ることはありませんでした

。この道20年以上の中で前にも後にも「食い逃げ」ならむ「カット逃げ」に遭遇しましたのはこの一件だけでした。他の経営者にお聞きしても経験したのは私一人だけでした。それで「貴重な経験したなー」と褒められ(?)ました。でも、、、ちっともうれしくないぞー、、、(失礼いたしました)。


第1話  ほら見てみ!

いつも息子さんが連れてこられるおばあさんは、かなりのご高齢で少し判断力が衰えておられます。
お席につかれて、カットの用意をしますと、「わしゃ外人の人にはしてもうたことない。いやや。」とおっしゃいます。(私は日本人離れな顔をしているのです。)
息子さんが、「ちがうで、日本人やで。」とおっしゃいますと、納得なさったとみえて、おとなしくしていただけました。私が、「段カットいたしますか?」とお聞きしますと、息子さんが「え?段カットって?」とたずねられました。
するとそのおばあさんはしばらく沈黙なさってから、「ほら見てみい!お前は英語解れへんやろ!やっぱり外人や!」そのあとは息子さんは引掻かれながら私のカットのおてつだいをしてくださいました。
有難うございました。 つづく・・・