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私のお店はおおきな病院の中にあり、そこで男女のお客様をお世話させていただいております。
大きな病院なので当然抗がん剤による治療を受けておられる方がたくさんおられます。
皆さんご病気による精神的ショックに加えて、脱毛という副作用に大変心を痛められます。
特に女性にとっては「髪は命」と言われるように、その御心労は計り知れないものがあります。
1度目は「髪の毛が抜け始めたから、短くしてください。朝起きたらベッドが毛だらけなの」とおしゃってショートヘアになさいます。
2度目は2〜3週間後に来られて、「もうどんどん抜けてくるから全部とってください」とおっしゃいます。
そしてクリッパーで(電動バリカン)で丸坊主にさせていただくのです。
とてもつらいお仕事です。だって「髪は女性の命」ですから・・・。男性だって嫌ですけど、男性の丸坊主は1つのスタイルですからまだましです。女性の場合はそうはいきません。
だから黙ってさっとやらないで、必ず施術する前に以下のことをお客様にお伝えしご説明いたします。
(尚、以下の説明は私の実体験とお客様のお声から得た情報ですのでご参考ください。但し、私は医者ではないので専門的な用語用法についての誤りが多少あるかもしれませんがそこの所はご了承ください)
1)髪の毛は抜けているのではありません
「髪の毛はぬけているのではない」ですって?でも実際抜けているんじゃないですか!・・・
と思われたことと思います。
確かに抗がん剤の髪の毛の取れ方はつかんだら、つかんだ分だけ取れますから、すさまじいものです。
でもその手の中の抜けた毛をよく見てください。普通に抜けた毛(つまり自然な、あるいは病的な)には毛根が付いています。少し膨らんでいるのです。
その中には毛母細胞という毛を作る部分があります。
ところが抗がん剤を投与しますと、人間の体は一時的に生体活動が低下していままで一生懸命に毛を作っていた毛母細胞は働きが悪くなります。
その為、その間は毛は作られなくなってプツンと切れてしまうような感じで取れていきます。
だからその取れた毛には 毛根は付いていないのです。
だから「抜けた毛」というよりも「切れた毛」と言うほうが自然だと思われます。
お客様には
「中で切れたような状態なんですよ。毛根は生きていますから治療が終わればすぐに生えてきますよ」とお伝えいたします。
2)治療が終わればすぐに生えてきます
普通の脱毛ですと「成長期、移行期、休止期」というサイクルで毛は抜けるのですが、治療による脱毛の場合はすぐに生え始めます。そして半年ぐらいたちますと、6〜7センチくらいの
ショートヘアにはなります。髪の伸びるスピードは個人差がありますが、大体月に1センチから1,2センチ程度とお考えください。
私のお店に来られた方で、毛が元に戻らなかった方は一人もおられません。皆さん以前の髪を取り戻しておられます。
但し脳外科の治療で頭部に放射線をあてられた場合は少し戻りにくい事例がありました。それでも元に戻られた方もおられました。
いずれにしても元に戻るわけですから、ご安心ください。
3)始めは少し細くてクセのある毛が生えてきます
はじめからご自身の以前の毛が生えるのではなく、始めは少し細いクセのある毛が生えてきます。が、それは少しだけですぐに戻ります。だから伸びてから先の部分(1〜2センチ程度)をカットいたします。そうすれば完全に元の毛になります。新しいバージンヘアの誕生です。毛を傷めないように大切にしましょう。パーマや毛染めは間隔をおいてやりましょう。頭皮に傷がない限り行っても大丈夫です。ただし体調の悪い時は見合わせましょう。
パーマ液や毛染め液には強い成分も含まれていますから、技術者の方とご相談なさってから、行われる方が良いと思います。
4)髪の毛が元の戻るまではカツラなどで代用できます
毛が生えてくるまでの間、特に女性の場合は帽子や(前髪の付いた毛糸の帽子なんかも在りますが)ネスカチーフでは少し不安です。
そこでカツラのことについて20年間お世話してきましたわたしの感想を述べたいと思います。
この20年間でカツラはとても進歩いたしました。それは時代の要求や大手カツラメーカーの研究開発や宣伝のおかげです。
今では人工の毛髪もとてもよくなり安価でてに入るようになりました。(既製品の場合です)
オーダー品は高価ですが、それなりの価値はあると思います。人前に出る機会の多い方はしっかりしたものが良いと思います。時に男性の場合は
既製品(非常に少ないですが)はあまり良くありません。女性は既製品でもあまり解りません。なぜなら、カツラは生え際が一番難しいので短い髪よりも長い髪の方が演出しやすいからです。使い方さえ慣れればあなたの良い帽子のひとつとになると思います。
*カツラについてのアドバイス
続く
